岩﨑 統子
世界中の仲間と一緒にグローバルな友情の輪を広げて、
よりよい世界を目指して一緒に活動しませんか。
CISVは、アメリカの大学教授で心理学者の、ドリス・アレン博士によって創立されました。それから73年、日本協会創立から66年が経過しており、多くの参加者やボランティア、ご支援をくださる方々のおかげで、世界の国々で活動が継続しております。アレン博士と、日本協会創始者で教育者の桑野達平先生は、1901年、1900年ご誕生で奇しくも同時代を生きておられ、第一次、第二次世界大戦をつぶさに見てこられた方々です。今、お二人がご存命であるならば、2年前に始まったロシアのウクライナ侵攻、昨年10月にハマスが始めたイスラエルとの戦争に再び心を痛められて、立ち上がられたに違いありません。
第二次世界大戦終了後、1945年11月に設立されたUNESCOの同憲章の前文に「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない。」という一文があります。1946年夏に、UNESCOがこの目的成就のために成人教育をするという記事をアレン博士は読まれ、「(平和教育は)大人でなく、子供から始めなくてはならない。」という確固たる信念のもと、プログラム開設の構想をもたれました。多くの困難を乗り越えて、5年の長い年月をかけて、1951年に初めて、CISVの構想を11歳の子ども国際キャンプ(Children’s International Summer Village)で実現させました。
私は、1961年にイギリスのアニック・キャッスルで開催されたビレッジとよばれるこの国際キャンプに、派遣リーダーとして参加し、それから63年が経ちました。皆さんに「どうしてそんなに長くCISV活動を続けているのですか。」としばしば尋ねられるとき、「それは、若い時にドリス・アレン博士のCISV創立理念に共感したからです。」とお答えします。イギリスのビレッジで博士と直接お話する機会があったことや、いろいろな国の子どもたちとの4週間のビレッジ生活での様々な体験が、創立理念の具体的な理解に繋がり、帰国後CISVの活動を続ける要因になりました。世界地図を見ると、それぞれの国に住む人たちの顔が浮かび、世界がとても身近に感じるようになりました。63年前に出会い、夏のキャンプで培ったCISVerとの友情は、今もなお続いています。
CISVのロゴラインである「Building global friendship」は、ロゴを見ての通り、地球上でみんなが手を取り合って仲良く並び、友情の輪を広げている様子が表わされています。CISV活動は、人種、宗教、文化、言語等々、色々の面で異なる国の児童や青少年が、一定期間共に寝起きをして友情を育み、理解を深めます。まずここからスタートです。そして「CISV educates and inspires action for a more just and peaceful world.~ CISVはより公正で平和な世界へ向けて、意欲的に行動する人々を育てます~」というミッションを掲げるCISVで育った参加者たちは、CISVの種となり、芽を出し、大きく育ち、国内外で羽ばたいていきます。今、この時代もなお一層、国際交流の枠を超えた国際理解教育ともいえるCISV活動に大きな意味を見出します。
CISVに興味を持たれて、国際プログラムや国内プログラムに参加を希望なさる皆さん、運営のボランティアとしてお手伝いくださる皆さんと、ご一緒に活動できることを楽しみにしています。
2024年2月29日
岩﨑 統子
Our mission
CISVは、より公正で平和な世界へ向けて、意欲的に行動する人々を育てます。
CISV educates and inspires action for a more just and peaceful world
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