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CISV Journey Ⅱ-2 第8回CISVウェビナー報告

「インターチェンジの経験を紐解いて」

深井美貴子(関西支部)

2021年9月17日

「ICの体験を話してくれる?」イケに言われて、表参道で八木カーリーにヘアメイクしてもらいながらとめどなく話したのが数ヶ月前。カーリーはうちの長女キキの2002年2003年のカナダカルガリー インターチェンジプログラムで同じチームだった。彼女は参加者として、私は親としての体験を語った。

その時の会話がとても面白かったと、CISVジャーニーから正式に(?)お声がかかり、出演することになった。 

アルバムを見なおし、娘や家族、ケイコリーダーにもICの経験について聞いてみた。そうするうちにいろんなことを思い出した。

今回出演することで、歴代の I C関係者の方々の録画を何度も見、ICの歴史や変遷を聞いていると、ICの意義を改めて感じることができた。パートナーのケイティは可愛くて素直でいい子だったし一緒にいた間とても楽しかったけれど、4週間という長丁場、グループでの受け入れということでそれなりにストレスもあった。メンバーそれぞれの個性、親御さん同士の考え方の違いなど様々なdiversity を感じたし、小さなconflict and resolutionもあった。しかし他のプログラムとは違って、ICは親、兄弟、家庭が関わらざるを得ないプログラムで、そこがまた格別なのだと思う。必然的にその状況下に置かれることで色々学ぶことがあった。

残念ながらICは国際で撤廃が決まったけれど、チームでホームステイを請け合うプログラムはやはり他の団体にはないユニークなものだったと思うし、家族や周りの人も一緒になって「違いを楽しみ」「同じを喜ぶ」には、うってつけのものだったと思う。

改善点としては受け入れ家庭だけが頑張るのではなく、他の会員にも楽しみを分けられるように、会員同士もっと担当を割り振るなどすれば、みんながもっと楽に過ごせたのではないかと思う。

「みんなで楽しむ IC」が実現できていたら、「大変そうだからやめておく」というようなことは起こらなかっただろう。「全部自分の家庭でなんとかしないといけない」とするのではなく、もっと柔軟に考えることができたら、このプログラムは子どもたちのみならず大人たちにも様々なことを気づかせる機会となったと思う。

そしてそのためには親御さん向けの教育が必要だった。そうすれば何かことが起こった時もゆったりと落ち着いて対処できる。私自身も2016年にリーダーとしての研修を事前に受けていたおかげで、現場でconflictが起こっても落ち着いていることができた。

国際であまりICの経験がない人たちが「キャンプタイプのプログラムではないからやめましょう」と決めたように聞くが、そうだとしたらもったいないことだと思う。ICが与えた影響を世界中日本中の方から聞いてみたい。

派遣報告会で一度発表するだけでなく、何度も何度も話すこと、聞いてもらうこと、その機会を作ることは、個人にとっても組織全体にとっても、とても意味のあることだといつも思う。CISVはその機会が残念ながら少ない。今回「深掘り」していただき、シェアしあうことができ、CISV以外の人にも聞いていただけたことは大変ありがたかった。

最後に驚くべき熱量でこのウェビナーを作り出しているタカ初め委員会の方々に大きな拍手を送りたい。ありがとうございました。