<チュン・シンイルさんの略歴>
CISV韓国名誉会長。1968年にCISV韓国設立、最初の韓国デリゲーション派遣に尽力。以来、現在に至るまでCISV韓国の発展のために精力的に活動を続ける。
- チュンさんとCISVの関わりはどのように始まりましたか。
私は、初代CISV韓国の会長として、1965年よりCISVに関わっております。ですので、私とCISVの関係は、韓国とCISV の関係とも言えるのかもしれません。そしてCISVを韓国に伝えたのはCISV日本の第二代会長を務められていた中曽根 康弘氏でした。私は当時韓国の政治家秘書をしていましたが、中曽根氏よりCISVのことを聞いたその政治家の方から回って私にCISV韓国設立の話がきたのです。当時私は23歳でした。
- これまでの CISV活動で大変だったことは何でしょうか。
海外渡航自由化がされていなかった設立当初ですね。初めて韓国デリゲーションを海外に送り出したのは、1968年の関西ビレッジとフィリピンビレッジでした。当時はパスポートを取得するだけでも、様々な役所に申請を出す必要がありました。また、我々韓国人が海外に出るためには海外から招聘されるという形が必要だったため、私は事前に日本を訪れ様々な支援を依頼しました。当時の対応してくださった岩元さんにはとても感謝しております。
- 長年CISVに関わられている、チュンさんにとってCISVの魅力は何でしょうか。
韓国の若者がCISVを通して幼い頃から世界に出て、経験や知見を広げることは、将来の韓国のためになると考えたからです。実際にCISVを体験した人のなかには、現在の韓国社会で活躍している人がとても多いです。
- CISV韓国での次の目標は何でしょうか。
CISVの専用施設を建設したいと思っております。すでにソウル市内から車で1時間以内のところによい物件があり、目星をつけています。あとは資金集めです。来年でちょうどCISV 韓国50周年になるのでその際に、募金したいと思います。
- CISV日本へのメッセージは?
CISV韓国は設立時より連続17年もの間、日本のCISVキャンプにデリゲーションの派遣をしました。最近は日本への派遣がないこともあり残念です。今後は毎年派遣できたらと思います。
—編集後記—
今回のインタビューはチュンさんがCISV日本協会60周年記念パーティー参加のため来日された10月21日(土)に東銀座にあるカフェの一角で行われた。スケールの大きな設立当初のお話だけではなく、チュンさんが50年前の設立当初の様子を今でもかなり具体的に覚えられていることに編集部一同かなり驚いた。