今年からビレッジにおいて新カリキュラムが導入されるため、先日オンラインにてガイダンスを開催いたしました。
急な開催日時のお知らせにも関わらずご参加いただきありがとうございました。
こちらのメルマガでも新カリキュラムの概要についてご紹介させていただきます。
今回、CISV International(以後、国際)から発表された新カリキュラム導入の目的は以下です。
- スタッフやリーダーが、参加者のために、一貫した品質基準を共有しながら教育活動を創り上げるための指針となるものを、制定するため
- 最初の学習の上に、スパイラルに進行・発展していく様子を見ることができる枠組みを作るため
- 2022年からの新しい標準プログラム目標に沿った、質の高いコア教育的アクティビティのセットを提供するため
主な変更点は次の5点です。
1) 目的と段階に焦点を移す
キャンプの1週目、2週目…でどんなアクティビティをするのか考えるのではなく、第1段階、第2段階…で各々の目標を設定し、その目標を達成できたら次の段階へと移る。その目的にあったアクティビティを実施する。
2) アクティビティの見直しと、アクティビティテンプレート
これまでビレッジで行われていたアクティビティの内容を、参加者へ与える身心のインパクトを考慮し、見直した。また、各段階で行われるとよいであろう推奨アクティビティを設定した。リーダー・スタッフ・JCは、この推奨アクティビティから、各段階に応じて、日々行うアクティビティを選択実施する。これにより、ビレッジの質の均一化が図られると同時に、これまで膨大な時間をかけられていたアクティビティのプランニングが、短時間ですむようになり、リーダー・スタッフ・JCの負担が軽減される。
3) Cultural activities(カルチュラル・アクティビティ)の導入
ナショナルナイトに代わって導入される。ナショナルダンスを踊って、ナショナルミールを食べて終わりとするのではなく、そこに教育的要素をプラスすることが目的。
2~3のデリゲーションが、自分たちの文化、習慣、伝統をシェアし、参加者とそれらの側面を比較するセッションを行う。(彼/彼女らが聴いている音楽、プレイするゲーム、どこでどのように友人たちと過ごすか等について考える。これらはすべて、他のデリゲーションに提示し、話し合う。)ナショナルコスチューム、ナショナルミール、しおりは必須でなく、各ビレッジのスタッフからのお知らせ(プレキャンプ)をよく読み、案内に従って準備をする。
4) Village assembly(ビレッジ集会・会議)の導入
ビレッジ全体(キッズ、JC、リーダー、スタッフ)で、各段階につき1回開催されるミーティング。キッズだけでなく、JC、リーダー、スタッフも、話し合うトピックを提供できる。ステップアップなどで実施している集会は、完全に参加者自身に司会進行や、話し合うトピックを任せているが、ビレッジでは、年齢を考慮して、大人がある程度フォローする。
5) Leadership team appreciation(リーダーシップチームアプリーシエーション)の導入
リーダーズナイトアウトに代わって導入される。開催支部がリーダーシップチーム全体(スタッフ、リーダー、JC)への感謝の意を示す機会であり、リーダーたちがちょっとした息抜き・リフレッシュできる機会。ゆったりと温泉に入り美味しいものをたべる、ビーチでのんびり過ごす、森林浴をしてキャンプをするなど、キッズのお世話から離れてリラックスできる機会を与えるのが目的。
以上の主な変更の中でも、アクティビティの見直しの過程で、日本ではビッグアクトと言われるシミュレーションゲーム:Peace War PeaceやRich and Poorなどが形態を変えたり、推奨アクティビティではなくなったことが大きな変更点といえるでしょう。確かにキッズに与える影響の大きいアクティビティではありますが、アクティビティ実施後に大人がケアをしますし、そこからキッズが学ぶものも多くあります。国際のVillage Curriculum Working Groupが考え抜いた結果かと思いますので、推奨アクティビティを用いたキャンプは、これからもキッズにとって貴重なCISV経験となるでしょう。
この夏から新カリキュラムが導入されますが、アナウンスされてすぐに、すべてのビレッジに変更を反映させることは難しいため、今年のビレッジは、可能な限りカリキュラムに従ってほしいと、国際からリクエストされています。来年以降は必ずこのカリキュラムに沿って開催されることになりますので、派遣・開催される支部はしっかりと把握いただき、ご対応いただくようにお願いします。派遣前のキッズとの集合教育もアクティビティテンプレートを用いてアクティビティを実施されるとよいと思います。
疑問点がある場合には、質問に答えてくれるRegional Delivery Teamのメンバーが割り当てられますし、プログラムの開始前およびプログラム中にサポートを提供する、Village Curriculum Working Groupからの支援も受けられます。まずはプログラム部会長の野上さん yoshiharu.nogami@cisv.jp(cc:なふぅ training@jp.cisv.org )へお問合せください。
また、新カリキュラムの詳しい内容は7/7実施のガイダンスの録画をご覧ください。(下記URL参照)
なお、今回はビレッジへの新カリキュラム導入ですが、今後、他のプログラム(ユースミーティング、ステップアップ、セミナーキャンプ)においても新カリキュラムの導入が計画されています。それまでは、現状のままで開催されますが、ビレッジのアクティビティテンプレートなどはビレッジ以外のプログラムの集合教育でも活用しても良いと思います。
新たな情報が入りましたら、みなさんにお知らせいたします。
【参考資料】
下記から国際からの新カリキュラム導入の資料がご覧になれます。新カリキュラム導入オンラインガイダンスでは、千田が日本語の資料を用いて日本語でご説明しています。その他の資料は英語です。
・CISVのHP
新カリキュラム、新カリキュラムQ&A
・国際のオンラインセッション
https://www.youtube.com/watch?v=UlZZy65uWVA
・2023/7/7千田開催の新カリキュラム導入オンラインガイダンス資料と録画
https://drive.google.com/drive/u/0/folders/1rvjRH6QGmtK0VWeZsDq1EdI88sDVb_gd