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ユースミーティング参加報告

「私を変えた2週間」

(2019年7月16日~30日、バギオ)

2020年4月5日

 今回のYMの個人派遣は私にとって初めてのCISVのキャンプでした。元々リーダーに興味があったのですが、年齢的にまだできないので参加者としてキャンプを経験してみたいと思ったのが参加したきっかけでした。出発までは、勉強、教習所、習い事というような他のことでいっぱいいっぱいになってしまっていたため、正直キャンプの準備はほとんどできていませんでした。そんな私がキャンプでやっていけるのか、キャンプで何か得られるのかとても不安でした。でもせっかくの経験を無駄にしたくなかったので、絶対に実りのある2週間にしようと思いました。

 キャンプ初日、私は言葉の壁の大きさに衝撃を受けました。日本からのもう1人の参加者と私以外みんな、母国語が英語ではない人も、英語が話せて当たり前という感じだったのです。その上、今までのCISVでの経験もなかったということから、なじめるかどうかという不安もありました。私はその時、これから2週間でみんなと生活できる自信がありませんでした。
 しかし、日本人同士でかたまって何の親交もなく終わるというキャンプにしたくなかったので、挨拶をしたり聞き取ろうとしたり楽しもうとする心を忘れないようにしました。すると、1人のアメリカの子と友達になれて、そこからいろんな子が私や日本について興味を持ってくれて輪を広げることができました。とは言っても、英語力が突然上がる訳ではありません。アクティビティではみんなが何を言っているのかを聞こうとするだけで精一杯だったし、中々発言もできなくて本当に悔しかったです。分からないことがあった時は、説明を繰り返してもらうようにお願いしたり、日本から持って行った電子辞書で単語を調べたりしました。
 1日に3回あるアクティビティでは、4つに分けられたプランニンググループが順番に内容を考えました。キャンプの序盤は仲良くなるための遊びという感じのものが多かったのですが、だんだんキャンプのテーマに沿ったものになりました。例えば、いろんな質問に対して賛成か反対かを4段階で答えてそれについて意見を述べ合うというアクティビティや、家族・学校・地域・国で起こっているコンフリクトについて話し合うアクティビティ、1人ずつ自信のないところを書き、それに対してランダムに選んだものをみんなの前でアドバイスをするというアクティビティなどがありました。アクティビティを通して私は、日本との文化・考え方の違いや、日本が平和であるということなどを感じることができました。あるアクティビティでは、自分が受けた差別について話す機会がありました。私は英語力が足りなくて全部を分かってあげられなかったのは悔しかったけど、この世界で差別が起きている事を実際に経験した人の話から実感することができて良かったです。そういう経験をした子たちは泣きながら話していたのですが、最後にみんなでハグしたことで、心が一つになった気がするし、私はこのように話し合えたり共感できたりする場の意義を強く感じました。
 今回のキャンプに挑戦して一番良かったと思うことは、世界中に友達ができたことです。私は前から異文化に興味があって、いろんな国から来た仲間と生活できるCISVのキャンプに魅力を感じ参加しました。実際に行ってみて、たった2週間でしたが親友と言い合えるほど仲良くなれた子もできたし、みんなが“Yuki!”と呼んでくれたのが本当に嬉しかったです。また、仲良くなれたけどディスカッションなどでみんなのように発言できなかったので、もっと英語力をつけて再会しまた話したいと思わせてくれました。キャンプで出会った同年代の仲間がしっかりした意見を英語で述べていたことは、私に刺激を与えてくれました。この経験を生かして、チャンスがあったらリーダーに挑戦したいと改めて思っています。

(東海支部 ユキ)