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東日本大震災から10年。STEPへの思い。

 

関東支部モザイク委員会 

安本賢史(ケンシ)

2021年1月26日

あっという間に終わってしまった感じがする2020年。
昨年は、新型コロナウイルスが猛威を振るい皆さん一人ひとりが、大変な思いをされた年だったと思います。しかし、どんな状況でも「時」は止まることなく2021年となった今年。
3月11日で誰もが知る東日本大震災の発生から10年の年月が経過します。
未曽有の大災害と言われた東日本大震災。
あの日、私は石巻市内の小学校に通っていました(小学5年生)。
時刻は午後2時40分。天候は雪。
帰りの会の用意をしていました。
まさかその数分後、あんな悲惨なことが起きるなんて誰も想像つくはずもなかったでしょう・・・・・。
 
震災で亡くなった人は、約2万2000人(行方不明者・関連死含む)
もし、あなたの家族、大切な方、ご友人が、この中の1人だとしたらどう思いますか?絶対に辛い・悲しい・悔しい等といった感情が込み上げてくるはずです。
 
私は、10年前、故郷が一瞬でなくなったあの悲惨な光景を目の当たりにしました。10年経った今でも元の生活へ戻れず、苦しい思いをしながら生活している被災者はたくさんいます。その辛い思いを経験したからこそ、皆さんには同じような経験はさせたくありません。とはいえ、この地球上に「自然災害」が存在する以上、死者を0にすることは不可能です。しかし、死者を0に近づけることは可能ではないでしょうか?
過去をどれだけ憎んでも、どんな方法で変えようとしても、過去を変えることはできません。でも、前へ進もうとするたった1つの行動で、故郷の未来を変えられるかもしれません。
例え行動がしにくくても、前へ進もうとする気持ちだけでも大切だと思います。その行動や気持ちが、やがて故郷の復興への道となり、自分の故郷や誰かの故郷を守ること、誰か1人の命を救うきっかけとなるかもしれません。
大災害を決して風化させず来世に伝えていけるように皆さんにも是非協力していただきたいと思っています。
 
震災から10年目の今回のSTEPは特別企画「あの日の東北、現在の東北、未来の東北」について、共に学んでいきたいと考えています。近年、全国各地で自然災害が発生し多数の死者が出ています。関東支部のみならず、全国から参加して頂き、学んだことや感じたことを、STEPに参加できなかった方へ伝えていただきたい、というのが、私の切実な思いです。
 
今回のSTEPの企画を担当します、安本賢史と申します。2012年のIPPのキャンプにキッズとして参加し、過去に開催されたSTEPに被災地のガイドとして参加してきました。今年から関東支部モザイク委員会の一員として、モザイク部会長のユースケさんと一緒に、10年目となる今年だからこその企画を考えています。
 
過去数年のSTEPでは宮城県内をまわるツアーを行ってきましたが、今年度は昨今の新型コロナウイルスの感染状況を考慮しつつ、感染防止対策を十分にしたツアーを実施するか、オンラインでの配信・ワークショップとするかは、目下鋭意検討中です。
ツアーかオンラインになるかを含め、詳細はFacebookのCISV_Japanのページで告知をします。皆様のご参加をお待ちしております!
 
*STEPについて*
2011年の東日本大震災の復興支援として、
Smile Tohoku Empowerment Projectという名前でCISV日本/関東で継続して行っているモザイクプロジェクト。東北委員会があった宮城県内で、2011~2013年は小学生を集めてのアクティビティの実施、その後はCISV会員やその知人・友人・NPO団体等から話を聞き、関連する場所をめぐり、復興の状況を知って・見て・感じるツアーを毎年実施している。