2025年3月23日から27日、昨年の関東大会でも使用した山梨県立八ヶ岳少年自然の家で、4泊5日のウィンタースクールを開催しました。4支部すべての支部から、キッズ28名、ヘルパー(高校生以上)19名が参加しました。関東支部がウィンタースクールを開催するのは9年ぶりでした。
テーマは「なべぱーてぃ」で、キャンプパーカーのデザインにもなべが大きく描かれています。鍋料理は、多彩な具材が1つに集まりながらも、絶妙な調和を保っています。すべての具材が個性を放ちながら同じ方向を向き、全体で”なべ”として成立する。この状態が人間関係の理想の形なのではないか、と考えました。食べるときも円になって、鍋をつつく形も素敵だな、と思いました。
【1日目】九州支部からの参加者は早朝に福岡を出発し、昼過ぎに品川駅に全員集まりました。同じ新幹線に乗ってきた参加者同士は打ち解けていましたが、初めて4支部行事に参加するキッズたちは緊張した面持ちでした。バスに乗る時間が長いので心配でしたが、移動の間にたくさん話し、打ち解けたようでした。渋滞もなく無事到着し、施設のオリエンテーションを時間通りに受けることができました。施設の方のお話が面白く、「布団の畳み方を間違えたら、覚えるまでここで弟子として働くことになるので帰れません」というジョークでみんな笑いました。この日は名前を発表する前に夕飯やお風呂がありましたが、同じ部屋の子どもたち同士は先に自己紹介をしていて、自主性に感心しました。初日は移動が長くて疲れた参加者が多いので、名前を覚えるアクティビティのみを行なって、就寝しました。
【2日目】朝から元気に、アクト班で国名を作ったり、みんな大好き“忍者“をしたりして、盛り上がりました。新しい環境に気を使って疲れたのか、シエスタでは多くの参加者が寝眠っていました。午後は王道ながらもルールを工夫したアクティビティ(以下アクト)を行いました。特に、絵を背中に書いて前の人に伝えていく”絵伝えゲーム”で、不思議な絵がたくさんできて、盛り上がりました。この日から最終日にかけて、“Gotcha“というイベントを行いました。クリアするには会話をしないといけないゲームですが、自然と深い会話が生まれて予想よりかなり早く進みました。夜はプラネタリウムを見ました。本格的な設備で、リラックスしつつ、日常ではできない体験ができました。
【3日目】ユニークな1日で、起きた瞬間にララバイをし、昼夜逆転した一日を送りました。施設のスケジュールと自分たちの理想のスケジュールをかなり合わせることができて、最初は混乱していた子どもたちも後半はノリノリで、「次は朝風呂だね!」などと言っていました。午後はCISVレースをしました。スタッフが散らばっているところに行きつつ、施設内に貼ってある鍋の具材や能力(話す能力と見る能力)をなるべく集めるという二重構造でした。最後に、集めたもので班ごとに鍋を作ってもらったのですが、相談したり見ることが出来ない班がある一方で、完璧に全てを回収した班もあり、理想的な結果となりました。プランニングした側としては、とても嬉しかったです。
【4日目】前日のevaluationで、キッズ間のコミュニケーションの問題があがり、急遽朝一番の計画を変更し、名前をランダムに引き、その子をさがすアクトと、自分の3日間の行動について内省するアクトをしました。すると、キッズが自分の行動を反省して、謝りに行ったり、そのあと同じことを繰り返さないようになったので、皆一同感動しました。JB四支部行事は国際キャンプよりも期間が短いですが、このような行事でも子どもたちは全力で影響を受けているんだと実感しました。その後かわいいパーカーをみんなにお披露目し、外の芝生で走るアクティビティをしたり、支部ごとに劇を作ってもらったりしました。夜はパーティーの後に、参加者で4日間かけて練習した特技や出し物を披露するタレントショーをしました。自由参加でしたが、自主的なキッズたちはいろんな出し物に参加し、舞台の上に立ってくれました。かなり楽しんでくれたおかげで、逆に最後のララバイは時間が短くなってしまい、ララバイを楽しみにしてくれている子には申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
【5日目】オリエンテーションで学んだ布団の畳み方や片づけを全員で行い、時間通りに最後のセミナーを始めることができました。最後は、ヘルパーとキッズの関係なく、なべの具材に見立てて、人生を生きる上で自分が大切にしているもの5つを互いに紹介し、共通点や相違点を真面目に考えました。参加者に年齢差はありますが、だからこそ優先順位が変わってくるものや、意外なことがあり、私たちも参加したいくらいでした。帰りのバスは時間が長いですが、仲の良くなった参加者同士で楽しんでくれました。最後の新幹線で、少し席の問題がありましたが、なんとか無事に終了しました。
ジュニア行事を見守ってくださっている日本協会の皆様、参加者のことをまとめてくださった各支部の皆様、お子さんをジュニア行事に行かせてくださり、お迎えなど常に気にかけてくださった保護者の皆様、多くの方のご協力のおかげで開催できました。ありがとうございました。