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STEP2020参加報告

(2019年11月23日~24日、宮城県)

2020年4月5日

 今回、STEP2020への参加を機に、人生で初めて東北の地に足を運びました。宮城県の魅力と復興への歩みを、目・耳・口(食)を使って学ぶことができました。STEP経験者の話を聞く限りでは、今までのSTEPでは被災した方々のお話を聞く機会が多かったようですが、STEP2020では被災地を回りながら、「借り上げた1万坪の土地の活用方法」について考え話し合い、具体的にどのような取り組みができるのかということに焦点を当てて、活動を行いました。
 2日間を通して、一万坪の土地の活用方法について議論を行いましたが、地域の人たちが集える空間づくりを実現するためには、地域に住む人たちもプロジェクトに関わることができる体制を構築することが必要です。
 南三陸でセッションの発表を行った際に、「よそ者だけで集まってよそ者だけで盛り上がるのではなく、地域の人たちと一緒に取り組むことが重要である」というお話を聞きました。そこに住む人がどのような生活を営み、何を望んでいるのかを知ることで、地域にあった空間づくりの実現が可能となり、人々の憩いの場として機能していくと思います。
 また、人々を巻き込むという観点で、実際に女川では、小学生を含めた若い人たちがアイディアを出し合い、街の復興に大きく貢献をしていました。上の世代が、しっかりと議論する場を設け、アイディアの実現の後押しをしたため、このような街作りが可能となったと思います。
 今回の土地の活用方法についても、世代を越えて持続可能な活動としていくためには、地域に根差して皆で手を取り合って進めていくことが大切であり、STEPでは今後どのような活動ができるのかということを考えると、とても前向きな気持ちになりました。
 最後に、移動中のバスの車窓から道路や橋、防波堤などの工事を行っている様子を眺めながら、東日本大震災はまだ終わっていないということを体感しました。宮城県の被災地は着実に復興を進めており、その地域に住む人、その地域に住んでいた人、その地域に移動してきた人、その地域には住んでいない人など、様々な立場によって、復興のためにできる役割は異なることを実感しました。
 STEP2020に参加したことは、東日本大震災からの復興について考えるとても大きなきっかけとなりました。またぜひ来年も参加したいです。


■活動内容
1日目 
 女川観光/タイルづくり・やすり体験/モリウミアスに宿泊/土地利用に関するセッション
2日目
 モリウミアスで脱穀体験/南三陸町でセッションの発表/さんさん商店街散策

(関東支部 宮田聖未)