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APRW(Asia Pacific Regional Workshop)報告

2018年3月22日
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 1年に1度開催される、アジア・パシフィック地域のCISVerが集まるお祭り。
 しばしばこう表現される、APRW(Asia Pacific Regional Workshop)というワークショップ/会議に参加してきた。開催地は毎年アジア・パシフィック地域の国々が持ち回りで、今年はフィリピンのセブ島開催。
 APRWはキャンプ以上に国際色豊かであり、CISVを実感する場だ。日本や韓国、香港・中国などの東アジアから、タイ・ヴェトナム・インドネシア・フィリピン・ミャンマー・カンボジア・シンガポールなどの東南アジア、オーストラリア・ニュージーランドなどのオセアニア、さらにはモンゴルやインドなど、「アジア・パシフィック地域」という何とも壮大な地域からCISVの仲間が集まる。実際にはこの地域以外からも会議やワークショップ参加者として、ヨーロッパや北中南米からの参加者もいて、非常に多国籍な仲間が総勢200名近く集まる場となった。
 私は2015年に日本で開催されたAPRWに開催国スタッフ・トレーナーとして関わったことを除けば、5年ぶりの参加であった。毎年行きたくても、なかなか都合が合わず行けなかったこともあり、懐かしのCISV友人達から「ご無沙汰!よく戻ってきたね。」と歓迎されて嬉しい気持ちになった。
 APRWの醍醐味は、「アジア・パシフィック地域にたくさんの気のおけない友人たちを持つこと」だ。非常に簡単な説明で恐縮だが、「世界中に素晴らしい友人を作る→国際理解・平和」という構図のCISV体験は何もキャンプだけで起こることではない。キャンプは子ども達がそれを学ぶ場ではあるが、APRWは大人がそんなCISVを大いに実感する場だ。さらに何度か行くようになると、同じように各国で長年CISV活動をやっている仲間との、1年に1度の大同窓会のようになる。
 魅力は世界中からの新しい友人だが、彼らが非常に幅広いのは国籍だけでない。10代から70代までの世代、JBからリーダー・スタッフ、親、各支部ボランティアといった様々なCISVの役割、それぞれが働く分野も本当に多様だ。ここまで多様な場はそうそうないのではないだろうか。
 ではAPRWはCISVのどういった人向けなのか。大人のCISVerであれば、その門戸は誰にでも開かれている。「私は子どもをビレッジに送ったので、所属支部の委員会のボランティアをしているだけで、そんな国際会議は関係ない」と思っている方で、一度APRWに参加したら、親が子ども以上にCISVにハマってしまったという日本の方も実際に何人もいる。
 リーダーやスタッフをやっている人も、支部でボランティアをやっている親御さんも、APRWなどにはちょっとわからず距離を感じる人も多いと思う。この文章を読んで少しでも興味をもったら、私でもいいし、周りでAPRWに参加した人の話を聞いてみて欲しい。
 人は本来知らない場所に行き、新たな友人を得て、未知の世界を探求することに大きな楽しみを見出す生物だ。CISVerはなんといっても、非常に明るくてホスピタリティが溢れている。APRWに行かなくても、人生で困ることはないかもしれない。しかしAPRWに参加することは私自身そうだったが、自分の想像もしなかったような実りある体験をするチャンスだと思う。

鈴木勇貴(広報プロモーション部会長)