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ステップアップ参加報告「自分の変化」

2019年7月26日~8月17日、スペイン/マドリード

2020年7月8日

 僕は今年ステップアップでスペインに派遣されました。ビレッジの時はあまり英語が話せなくてもジェスチャーなどでコミュニケーションをとることが出来ました。ですが、今回のステップアップでは、自分達でアクティビティの内容を考えたり、テーマにそってアクティビティを作ったりしました。その内容を話し合うためにも英語が必要でした。ですが、英語でのディスカッションはとても難しかったです。やはり英語をもっと勉強したいと思いました。
 一番難しかったのはプランニングタイムでグループに分かれてアクティビティを作る時間です。僕のプランニンググループでは、理解できないことやわかってもらえないことなどの嫌な事を体験してもらうアクトを作りました。他のグループと差別されてムカつく、少しだけでも間違えると水をかけられてムカつく、絶対にできない事をやれと言われてムカつくなどのステーションを回るアクティビティを考えました。僕のステーションは、中国の子と一緒で、言っている事がわからなくてムカつくというステーションでした。そこでは、来た人達に日本語と中国語だけでルール説明をして、わからないまま、「早くしろ」とか「走れ」とか言われてムカつくというステーションでした。そこで僕が大変だと思ったのは、怒って逃げてしまう人とか、泣き出してしまう人とかいたけどそれを伝えるためのアクティビティだからそれでも絶対に甘やかしてはダメだと言われて、泣いている人に向かって叫ぶのはつらかったし、自分もとても疲れました。ですが、まとめの時にみんながとてもムカついたと言っていて、みんなに自分たちの伝えたかった事が伝わって良かったと思いました。
 ステップアップでは、もうひとつカルチュアルアクティビティというのがあって、自分達の国の紛争等を伝えるためのアクティビティを作りました。僕たちは日本の男女差別について伝えるためのアクティビティを作りました。それぞれに役職を与えて人生ゲームをしました。ですが、女性のキャラクターの人にはハンディをつけました。例えば日本のOLはずっとハイヒールを履いていなければいけないので、OLの役職の人はずっとつま先立ちをしていなければならないというルールにしました。主婦は給料がもらえないから、貯金だけで生活しないといけないとか、人生ゲームのマスの内容は、男性キャラクターは進めるけど、女性キャラクターは戻らなければいけないなど、女性が不利になるように作りました。そして実際にアクティビティ中はみんな疲れたとか言って座り込んでしまうし、あまり伝えたい事が伝わっていないかなと思ったけれど、まとめの時にしっかりみんながこのゲームは女性が不利だとわかってくれて日本の男女差別について知ってもらう事が出来て良かったです。
 他に衝撃的だったアクティビティは、朝起きたらみんなのスーツケースがなくなっていて、2 日間部屋に入れないと言われた。そこで僕が思ったのは、これから2日間もスーツケースの中の荷物無しで部屋にも入れないなんて絶対ヤダと思いました。ですがそれはうそで、自分達がCISV に来れているのも、必要以上の物が手に入る事も、寝る場所がある事も、当たり前ではないという事をわかってもらうためのアクティビティでした。僕は一番最初に絶対ヤダと思ったけど、そのような必要最低限の物しか買えなくて、寝る場所もない人もいる事を改めて知って、とても悲しくなった。これからは当たり前ではないという事を考えて生活していきたいです。
 このキャンプを通して、とても難しいと感じることや、失敗などもたくさんあったけれど、カルチュアルアクティビティや、プランニンググループで作ったアクティビティなどを通して、たくさん学ぶことが出来ました。また、他の国の人達の意見などを聞いて、自分として変わることが出来たのでこのキャンプは自分の人生でとても大事なものになりました。

なおと(東海支部)